最新記事:2014年09月15日更新
2014年09月15日更新
みなさんは"長寿"にあこがれますか?
古来より「太く短く」、「細く長く」なんていわれますが、若さを保ったままでないと長生きなんてしたくない? 僕的には「長くしなやか」がいいのかなぁ...なんて思っています。
僕的「しなやか」は血管の話。
前回は「温熱効果の最大のメリットは酸素や栄養を末梢まで運ぶこと」とお話しましたが、そもそも「運ぶために重要なもの」が血管なのです。
人間に張り巡らされた血管は、なんと1人約10万km! 血管が欠陥になると、もうどうしようもありません。
理屈は簡単です。庭やベランダのホースを思い浮かべてください。買ってきて1年くらいは弾力があり、水撒きしても「ビャーー」って勢いよくでますよね。これを野ざらしにしてバンバン日光に当てていると...、だんだん弾力を失い...、ガビガビになって...、穴があき、水漏れまでしてしまいます。
私たちにあてはめると、肥満、糖尿病、高血圧が進行し...、血管が詰まったり穴が開いてしまったり...、行きつく先は心筋梗塞、脳卒中...。人は見た目がなんていいますが、僕的には、「血管美人最強」と思っています。血管を総取り替えできる技術ができれば、人類の寿命は大幅に延びるでしょう。
はい、ここからはお風呂の話です。血管の老化を防ぎ、若返らせる「入浴法」が...、実はあるんです!
その裏付けとなるのが、鄭忠和(ていちゅうわ)先生(和温療法研究所所長・元鹿児島大学教授)が提唱する「和温療法」。
療法の定義(抜粋)は、
「深部体温を約 1.0 ℃ ~ 1.2 ℃上昇させた後、さらに 30 分間の安静保温で和温効果を持続させ、終了時に発汗に見合う水分を補給する治療法」。
(※注:体温調節のメカニズム:われわれの身体は、体の中心の温度(深部体温:37℃前後)を一定に維持するように体温調節することで、体の機能を正常に保っています。体の中心を離れるにつれ体温は低くなり、皮膚表面温度は32℃前後です。深部体温が上がると「運び屋(血液)」が熱を体の外側に逃がそうと、血流量が増大します。)
和温療法の最大の効果は、
「血管内皮からNO(一酸化窒素)が出され、血管機能を改善し血管の新生が促されること」。
「和温:Waon」は鄭先生の造語で、「和」、「温」は訓読みにすると「なごむ・ぬくもり」。
「心地よく心身をリフレッシュさせるぬくもり」 の意味がこめられています。
主に60℃前後のサウナで行われるこの療法ですが、家庭で女子が気軽に行うこともできるんです!それが、
「41℃のお風呂に肩までしっかり(全身浴)10分程度つかること」。
入浴後も体を冷まさず、ゆったりしてください(個人差やコンディションもありますので、体調に合わせて入るのがいいでしょう。また、重度の高血圧、心臓に不安のある方は要注意です)。
「血管年齢なんて顔に出ないじゃん...」と思う人がいるかもしれません。が、僕的にはスッピンを前提に±5歳で当てる自信あり(根拠なし)。はずれたらビール一杯ごちそうしましょう(笑)。
ちなみに僕の実年齢は47歳...、血管年齢は25歳(自慢)。ですが、食べ過ぎ・飲み過ぎのため体脂肪計に乗るとカラダ年齢50歳(泣)。とんだ欠陥人間ですね。えっと、すべってますねえ。すべったついでに、「つるつる」な温泉に行きましょう。今回は炭酸水素塩泉。通称「美人の湯」。重曹泉としても知られています。
「重曹」は、ご家庭でも脂汚れや急須の茶渋を落としたりするのにつかわれるようにアルカリ性で、石鹸に似た清浄作用を持っています。入浴した場合は、皮膚の角質を軟化して取り除く作用があり、湯ざわりの質感は「つるつる」。
ただし、気を付けなければいけないのは入浴後のスキンケア。さっぱりきれいになったお肌は清涼感がありますが、放置するとカサカサの原因になります。しっかり保湿してあげましょう。
適応症の新基準では、飲むと胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎にも効くとされています。日本の温泉では、龍神温泉(和歌山県)や、嬉野温泉(佐賀県)が代表格でしょうか。龍神は日高川の浴槽に畳が敷かれた下御殿(しもごてん)が印象的。あまりに「とぅるとぅる」なのですべらない...、ためなのかもしれません。名物のアマゴ(川魚)を題材にした「となりのトトロ」の美術監督・男鹿和雄さんの絵本『ねずてん』も要チェックです。
「とろとろ」つながりなんて思うのは僕だけでしょうか。
嬉野といえば温泉街の中心には豊玉姫神社。祀られているのは水の神、海の神として知られる竜宮城の乙姫様。美白の神様と呼ばれているくらいですから...。女子力UPの鉄板スポットでしょう? 温泉水で作る温泉湯豆腐もととろ...、違うとろとろ感がたまりません。
念のために注意喚起を。炭酸水素塩泉はある意味皮膚を溶かします。ですので、足裏もぬるっとなり、滑ることも多々。十分注意してくださいね。
(...え?お前がすべってるって!?)