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【第3回】青森でチャレンジし続ける造り手たち

2016年08月25日更新

今月は「りんごのふるさと」青森を訪ねました。
今回は、JR青森駅前のセレクトショップでシードル醸造を行うA-FACTORY「AOMORI CIDRE(アオモリシードル)」とりんごの収穫量日本一の弘前市に工房がある「kimori(きもり)シードル」を紹介します。

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cider03_01Afactory.jpgA-FACTORYは、地元のりんごを使ったお菓子やオリジナルシードルが並ぶセレクトショップ。毎年4月16日の「シードルの日」にはおいしいイベントを開催しています。販売するだけでなく食文化も伝えていきたいと併設されたレストランでは、シードルと一緒に食べておいしい料理を楽しむことができ、館内のシードル工房では醸造の様子を垣間見ることができます。

手に取った人がおいしく飲んでもらえるように、開発当初は海外産のシードルを研究し、日本人に合う味を追求しました。今でも日々工夫して原料となるりんごの調達から一つ一つの過程を見直し、改良を重ねて飲んでおいしく満足できる味を追求し続けています。cider03_02Afactory.jpg
A-FACTORYの定番シードルは3種類。飲む人の好みや生活スタイルのことも考えて、味もバラエティ豊富で甘口、辛口ともそれぞれ酸味と甘みの調和がとれたシードルばかりです。

①スタンダード
甘さ控えめが好きな日本人の好みに合うように造ったスタンダードは、りんごの風味とサッパリした味に低アルコールが人気です。
②スイート
お酒が苦手な人のために開発された飲みやすくて甘いスイートは、心地よい甘さと酸味のバランスが良くて女性ファンが多いのが特徴。
③ドライ
お酒好きで辛口志向の人も満足してもらえるアルコール度数が高めのドライは、食事との相性が良い。

◆今月のテイスティング
「AOMORI CIDRE スタンダード」
ブレンドの良さを引き出したバランスの良いシードルです。りんごの果実やグレープフルーツのような若々しい香りに甘さとなめらかな酸味がフルーティでフレッシュ。見た目から若々しさが伝わってくるグリーンがかったイエローに溌剌としたフレッシュなフルーツのような風味。控えめな苦みが味を引き締めます。
*味わい 中甘口
*サイズ/価格 750ml/1,338円  375 ml/720円 200 ml/411円
*アルコール度数 5%

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cider03_03kimori_b.jpg弘前シードル工房kimoriは、自然と向き合い、調和しながら人として取り組めることを精一杯やってみようと、若い生産者たちが集まって設立した醸造所。弘前は毎年5月にシードルナイト(2016年は5月14日・土曜日を開催しています。代表の高橋哲史(たかはし さとし)さんは、2008年に青森を襲った雹(ひょう)被害で多くの農家が被害に合い、たくさんのりんごが出荷されずに廃棄されるのを目の当たりにしてショックを受けます。りんごは1年中手がかかる果物。農家も自分たちの力で生活を変えていこうとシードル造りにチャレンジしてから6年後に工房kimoriはオープンします。

りんご畑があり収穫体験ができる弘前市りんご公園内の白い三角屋根の工房では、白神山地の野生酵母を使い、りんごの木の下で仲間との繋がりを感じながら楽しい時間を過ごせるようなシードルが造られています。農家主体で造っているせいか、生命力を感じさせる生き生きとした香りがする、kimoriでしか味わえない風味があります。
味は3種類。りんごまるごと絞ったジュースのような濃い味わいのスイートと、和の風味を漂わせた香り高いとろりとした辛口のドライは和食やチーズと良く合います。2000本限定で発売されるハーベストは収穫期限定で毎年10月下旬発売。売り切れ次第終了のお酒好きにはたまらない味です。

◆今月のテイスティング
「kimoriシードル スイート」
*味わい 甘口
*サイズ/価格 750ml/1,566円
*アルコール度数 3%
cider03_04kimori.jpg

【まとめ】
青森のシードルは、地元にしっかりと根ざしながらその視線は広く遠くお客様のことを見つめ、身近な生活を大切にしている人たちによって一生懸命つくられています。心のこもった味だけでなく、りんごポリフェノールやりんご酸もいっぱいで美容に良いシードル。あなたももっと知りたいと思ったなら、下記のサイトをご覧くださいね。
そして、ぜひ応援してください♪

【A-FACTORY シードル工房】
http://www.jre-abc.com/wp/afactory/index/
【弘前シードル工房kimori】
http://kimori-cidre.com/

(文・安倍かや乃)

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