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【Vol.3】芸術が発光する箱

2014年09月30日更新

私は「○○を改装した」という枕詞がついた建物にめっぽう弱い。
例えば、「町家を改装したアトリエ」だとか、「銭湯を改装したカフェ」といったように。
真新しく一から建てられたものもいいが、以前の記憶の断片を残したまま、素知らぬ顔して飄々と別の建物に転身していることに、なぜか心惹かれる。昔の女の名前の入れ墨が入ったまま新しい女のもとに通う男のようだ。全然違うな。

そんな私の琴線に触れまくりの建造物が、富山県にあるというではないですか。
それも「ホニャララ」を改装した美術館なのですが、元は一体何だったのでしょうか。
「旧駅舎を改装した美術館」や「土蔵を改装した美術館」といったものは世にありますが、ここはなんと「発電所」を改装した美術館なのです!

ビキビキーーーーーーン!(琴線が触れた音)

入善町の田んぼの中にポツンと建っている美術館、というだけではよっぽどの展示物が無い限り腰の重い私が動くことはないが、取り壊される予定だった水力発電所を譲り受けた美術館と聞いて、とにかく建物を見たい、という衝動にかられた。
普通は見たい展示があって初めて出向くのですが、発電所と美術館という異色のマリアージュを見たくてたまらない。展示が行われている時でないと開館していない、というこれまた硬派なところも気になるア・イ・ツ。

大正時代のレンガ造り建物の中に入るとそこは...

なんということでしょう!

小型水力発電所の面影はそのままに、広々とした空間を活かした縄の立体作品がダイナミックに展示されていました。
(今回は「ニシダツトム・舘寿弥 展」)
toyama03_01.jpgtoyama03_02.jpgtoyama03_03.jpg
toyama03_04.jpg
【DATA】
入善町 下山芸術の森
発電所美術館

住所:富山県下新川郡入善町下山364-1
Tel :0765-78-0621
開館時間:9:00〜17:00(入館は〜16:30)※企画展の内容により変更あり
休:月曜、祝日の翌日(月曜が祝日の場合、翌火曜休)、展示替え期間中(1〜2週間)、冬期(12月中旬〜2月末)
料金:企画展/一般500円、大学・高校生300円、中学生以下無料
収蔵品展/一般200円、大学・高校生100円、中学生以下無料
毎年11月3日(文化の日)は無料
交通:JR北陸本線入善駅下車、タクシーで約10分/北陸自動車道黒部インターから約15分、ETC搭載車の場合、入善スマートインターチェンジから約5分

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